3日目:学びの基礎を身につける方法
このページでは、『みんなの居場所まどい』特別動画『学びの基礎を身につける方法』をご覧いただけます。
またこちらのページでは動画の要約もご用意しましたので、予習や振り返りにご活用ください。
動画ではより具体的な事例などをお話ししていますので、必ず動画もご確認くださいね。
最終日となる今回は、「学びの基礎を身につける方法」というテーマでお話をしていきます。
この動画を最後まで見ると、「基礎の身につけ方」がわかり、今日からすぐに実践することができます。
ぜひ最後までご覧ください。
前回までの動画で、子どもの「ある」に目を向けると、可能性を引き出すことができる。
そして、心理的安全性をベースに「学習ゾーン」に入ることを最優先することで、「成長する環境」を整える。
このようなお話をしてきました。
今回は、最後の動画です。
実際に学校で学ぶ国語や算数、図工や音楽、体育といった各教科の、学びの基礎を身に付ける方法について、お伝えします。
低学年はもちろんのこと、どんな学年であっても、今日紹介する方法を徹底することで、学びの基礎基本を固めることができます。
「基礎」って、
ツマラナイ??
ところでみなさん、「基礎」という言葉を聞くと、どんなイメージを思い浮かべますか?
面白くなさそう(笑)
めんどくさそう(笑)
大切だと頭ではわかっているけど、やりたくはない(笑)
こんな風に感じる方も、多いのではないでしょうか??
たしかに、そうかもしれません(笑)
でも実は、小学校で学ぶことは、ほぼ「基礎」です。
・ひらがな、カタカナ、漢字の読み書き
・四則計算の仕方
・絵を描く、切る、折る、歌う、走る…などなど
「ある」に目を向け、成長する環境を整えた今、あとは日々、「基礎」を固めていくだけ。
基礎は、本当は面白いんです。
やればやるだけ、力がつくし、新しい発見もある。
うちの子、勉強が苦手で…
とか
宿題ぜんぜんやらなくて…
といった悩みも、すぐに解決していきます。
基礎はおもしろくないから…
教え込むだけでしょ…
などと、基礎を軽んじていると、これからの学び・成長を積み上げていくことが難しくなります。
僕も過去に、子どもが楽しめるようにと、基礎を軽んじて色々なことに手を出したことがありました。
しかしながら、結果的に一番子どもが成長する、かつ本当の意味で「面白い」のは、「基礎」を大切にして、日々の学びを積み重ねることでした。
基礎を軽んじたままだと、一生、本気の成長にはつながらなかったと思います。
今日紹介する、基礎の身につけ方を徹底するだけで、一生懸命に学んだ分だけ、しっかりと学びが積み上がり、積み上げた土台の分だけ、大きく成長していける。
そんな、本当の力を身につけた子どもに育っていきます。
基礎を身につける方法
「ゆずり渡し」
まずいきなり結論なんですけど、学びの基礎を身に付けるには、教える側が知識やスキルを「ゆずり渡す」
この感覚を身につけることです。
なぜなら、人間、初めて教わったことをすぐに自分のものにして、教える側と同じレベルで行動することなんてできないからです。
教える側は、自分が教えたことが、相手ができるようになるまで面倒を見て、自立のタイミングを見極めて、徐々に手をはなしていくようにしなければなりません。
これを、「ゆずり渡し」といいます。
たとえば、小学校1年生の子どもに、初めて漢字を教える場面を想像してください。
「木」という漢字は、
横棒から、1
縦に、2
ひだりにはらって3
右にはらって4
この書き順で書くんだよ。
はい、書いてごらん。
この1回だけで、今後ずっと、「木」という感じを覚え続けることができるでしょうか?
おそらく難しいですよね。
一度教えたことは、本当に理解したか、できるようになったかチェックをして、練習の機会を与え、より速く・正確にできるように、精度を高めていく必要があります。
「うーー、大変。。」と思われるかもしれませんが、ここでしっかり面倒を見ることが大切です。
これが、基礎基本を身につけるための、「ゆずり渡し」なんです。
基礎を身につける方法
「ゆずり渡し」のステップ
ここで、基礎を身につけるための、
「ゆずり渡し」の具体的なステップを紹介します。
①まずは教えて
②一緒に取り組んで
③その子が一人でできるかな?
というタイミングで
④子どもに任せる
⑤できたかどうか振り返り、認め、
徐々にひとり立ちさせていく
このように進めます。
再び「木」を例にして説明します。
まずは、「教える」ことから始めます。
「木」は、「き」と読むよ。お外に生えている木のことだよ。
他には、「木曜日」の「もく」と読むよ。
書き順は、「1,2,3」のように書くんだよ。
書き出しは、この位置から書くんだよ~と教えて、音読み・訓読みといって、漢字には、「色々な読み方がある」こと。
漢字を書くときは、だいたい左上から始まること。
こういった、広く使える知識もどんどん教えます。
次に、一緒に取り組みます。
「一緒に書いてみよう。まずは、指だけで書いてみて、次に、鉛筆で書くよ。」
鉛筆で書く時は、子どもが書くのを横で見て、書き順が合っているかどうかを確認する。
漢字においては、隣で書き順チェックが非常に重要です。
書き終えた文字だけでは、正しい書き順で書けたのか、確認できないからです。
正しく書けることがわかったら、ひとりで数文字練習させてみます。
まだまだ間違えることも多いので、随時修正をいれます。
そして、「お、そろそろひとりだけでも大丈夫かな?」という頃合いを見計らってください。
一人で書けると思ったら、しばらくは子どもだけに任せます。
様子を毎日観察していると、文字をだんだん覚えて、上達する様子がわかってきます。それを褒める。
これを日々繰り返します。
これが、「ゆずり渡し」です。
今回は漢字を例に挙げましたが、算数でも、料理や洗濯といった家の家事でも、どんなことでも共通して使える考え方です。
「まだ一人ではできそうにないな」
「これは、忘れているな」
と思ったら、何度でも①に戻って、教えます。
人間は忘れる生き物なので、むしろ忘れて当然。
「前に教えたでしょう!」
という気持ちになることは十分わかりますが、何度でも教えましょう。
必ず、定着していきます。
最初のうちは、とにかく教えることが多く、大変だと思われるかもしれません。
しかし、基礎の数というのは、そこまで多くはありません。
小学校低学年のうちに、基礎を身につけることに時間を費やすことで、その後の学びの習得具合が大きく変わっていきます。
基礎を身につけると
学びが積み上がる
「木」をしっかり学んだあとに、新しく「森」を学ぶとします。
その時は、「木」が3つだよね。という教え方を加えることで、
・何度も書くので「木」という基本の漢字自体の習熟度もあがるし、
・「森」の字を覚えるときの理解が圧倒的に速くなります。
そう、基本をしっかり身につけると、次に新しく何かを学ぶとき、知識の土台がある状態でスタートすることができるんです。
他にも、「木」のときに、「右払い」を丁寧に教えていたら、
・払いの練習にもなるし、
「木」は、「き」と読むけど、「木曜日」の「モク」とも読むんだよ。
と、複数の読み方を教えていると、「森」にも、「もり」以外の読み方があるのかな?と予想することができるようになります。
実際に、子どもは新しい漢字を学ぶとき、他にも読み方がある?と質問してくるようになります。
子どもは、一度教えたことを、基本的にはよく覚えています。
もちろん、忘れることもたくさんありますが、それは全然問題ありません。
むしろ、忘れたとしても、再び教えたときに、以前の記憶はより一層強化されていきます。
このように、基礎を大切にしていると、その基礎をベースにして次の新しいことを学ぶため、
・理解のスピードが圧倒的にはやくなるし、
・いまある知識を使って予想する癖がつくし、
・何より、大人が自分のために持ちうる知識を譲ってくれている安心感がある
良いこと尽くしなんです。
こうして学ぶと、しっかりとひとつひとつの学びが、積み上がります。
結果的に、知識の増え方、スキルの伸び方が圧倒的に変わってくるんです。
もし、ゆずり渡すという感覚を持たぬまま教えていると、目の前に登場することひとつひとつを、ただただ覚えていくようになります。
結果として、積み上がっていく感覚が得られません。
知識が増えてはいきますが、ひとつひとつに関連性がないため、記憶の定着度は低く、何より、あまりおもしろくありません。
家庭でのゆずり渡しは
必須
学校は、基本的に①と②に特化しています。
③~⑤については、正直弱いのです。
これは学校がサボっているからではなく、担任の先生一人で35人の子どもたちに対応するため、どうしても難しいところがあるからです。
ですから、家庭で③~⑤のアフターフォローの部分を丁寧に寄り添うことで、子どもの基礎基本は盤石のものになっていきます。
特に、低学年期は、それが必須だといえます。
学びの基礎を身につけるには、教える側が「ゆずり渡す」感覚を身につけること。
これがポイントです。
3日間のおさらい
さて、今日までの3日間で、小学校の特に低学年の子どもが、自分の可能性を引き出して、安心して成長できる環境の中で、基礎基本を身に付ける。
そんなお話をしてきました。
3日間の動画を見て、貴重な時間を家庭教育の学びに使ってくださり、本当にありがとうございます。
ここでお話したことは、今日からすぐに使えます。
しかも、単なるノウハウではなく、少し時間はかかって遠回りだけど、確実に子どもが成長する考え方です。
世間一般では、即効性がある情報の方が求められているかもしれませんが、教育分野においては、「急がば回れ」です。
これまで教育現場で10年以上実践を積み重ねてきて、最近では、主に家庭での困りごとに寄り添う経験を積んできて、そのすべてをまとめ、できる限りわかりやすく組み替えた今回のお話の内容で、家庭教育における基本的なインプットは、もう十分です。
あとは、実践あるのみです。
ただ、実際に行動する(=アウトプットする)となると、一人ではなかなか難しい。続かない。
そう思われる方も多いと思います。
正直、情報は、今の世の中に溢れています。
その中から、自分にあった情報を選び、実際に行動に移し、実績をあげることが重要なんです。
みんなの居場所まどいは、子どもの成長に本気でコミットします。
ひとりひとりに合わせたアプローチで、その子の可能性を引き出し、安心して成長できる環境の中で、基礎基本を確実に身に付けていきます。
ぜひ一度、お話を聞きにきてください🎵
きっと、今のお悩みに寄り添えると思っています。
現在、まどいを利用してくださっている保護者の方々にインタビューしましたので、いくつか紹介します✨
Q:まどいを利用する前は、どうでしたか?
・朝から晩まで同じ場所で、ほとんど何もせず過ごしている時間がもったい無いと感じていた。
・子どもの大切な時期に、価値がない時間・モノに投資していることに疑問を感じていた。
・子どもを預けてまで仕事をしている自分に、嫌気がさしていた。
Q:まどいを利用しはじめて、現在はどうですか?
・良かった。もちろん良かった。
・最近の国語のテストで46点中44点だった。 丁寧に解いている姿を見て感心した。満点を目指している姿が誇らしく見えた。
・学ぶ意欲も低く、過去のテストについても低得点でも何も気にしておらず、苦手だからという理由で済ませていた。しかし、自分で力をつけたことで自信もついて、それが次は満点を取りたいという希望を持っての行動に変化していった。
Q:まどいを利用する前は、どうでしたか?
・1学期に学校行き渋り。学校になかなか慣れず、当時は読み書きに対する厳しさもあった。
・入学当初通っていた公立学童は、1フロアに90名。外に行くことがなく、放課後の数時間を室内で過ごす。
・帰宅後、夕飯の支度をしながら、宿題が終わってない我が子の対応が大変だった。
Q:まどいを利用しはじめて、現在はどうですか?
・書き方教室もいらないくらい文字が丁寧になった
・勉強しなさいと言わなくてもするようになった。通院でまどいお休みの日も、病院から帰宅後、自分から宿題を始めている。
・気持ちの切り替えができるようになった。
・ゲーム時間を守れるようになった。ゲームができなくなったあと、アナログな遊びにも取り組むようになり、自分で考えて工作したり、絵を描いたり、LaQで遊んだりしている。
・料理の手伝いを積極的にするようになった(炊けたご飯を混ぜるなど)
・精神的に安定し、自立した。